5年前、私はゴルフ会員権に約270万円を払いました。当時のスコアは120前後。一緒に回る仲間はゼロ。「正気か?」と、自分でも思いました。
あれから5年。答え合わせをします。270万円は、資産になったのか。それともただの浪費だったのか。
先に結論を言うと、私の答えは「買って正解。ただし、人による」です。この記事では、その分かれ目がどこにあるのかを、数字で説明します。車やマイホームと違って、会員権は買う前の情報が少ない買い物です。検討している方の判断材料になれば嬉しいです。

会員権の仕組みは、実はシンプル
難しく見えますが、中身はこれだけです。
| 項目 | 私の場合 |
|---|---|
| 最初に払うお金 | 約270万円(会員権+名義変更料) |
| 毎年払うお金 | 年会費 55,000円 |
| その見返り | 1ラウンド 約17,000円(土日ビジター)→ 約7,000円になる |
つまり会員権とは、「1回1万円の割引券を、270万円で先にまとめ買いする」ようなものです。ここで大事なことがひとつ。この割引券は、コースに行かなければ1円の価値も生みません。行かなくても年会費だけは出ていきます。
だから、会員権が資産になるか浪費になるかは、たったひとつの数字で決まります。年に何回行くか。それだけです。
使い倒すと「利回り15%」の資産になる

高配当株のブログらしく、節約できる金額を「利回り」に換算してみました。270万円を投資して、毎年いくら戻ってくるか、という見方です。
- 月1回しか行かない人 → 利回り2.4%。高配当株(目安4%)を買ったほうがマシ
- 月2回行く人 → 6.9%。高配当株を超えてくる
- 月4回行く人 → 15.7%。こんな利回りの株は、まず存在しません
私は年52ラウンドなので、利回りは15%超。保有株でいちばん簿価利回りが高い銘柄でも8%台ですから、数字の上ではわが家最強の資産です。ゴルフ費用の記事で書いた「いちばん大きなプレー代の箱」を、構造ごと安くしてくれました。
ただし繰り返しますが、この利回りは「行けば」の話。ジムの会員権と同じで、幽霊会員になった瞬間、ただの高い紙切れになります。
買う前に知っておくべき、3つの弱点
いいことばかり書くのはフェアではないので、株と比べて痛感した弱点も正直に書きます。
弱点① 売りたいときに、すぐ売れない
株なら今日売って今日現金になります。会員権は業者を通じた相対取引で、買い手が見つかるまで待つ資産です。しかも買ったときの名義変更料は戻りません。「いざとなれば売ればいい」とは考えないほうがいいです。
弱点② ゴルフ場がつぶれるリスク
ゴルフ場の経営が傾けば、会員権の価値は大きく損なわれます。過去には預託金が返ってこなかった例も数多くあります。株で言えば「1銘柄への集中投資」。ここは覚悟が要ります。
弱点③ 最大のリスクは、自分
ゴルフに飽きたら。体を壊したら。転勤になったら。この資産の価値は、自分がコースに通い続けられるかどうかに全部かかっています。株なら分散でリスクを消せますが、自分リスクだけは分散できません。
それでも「買って正解」と言い切れる理由

ここまでは、お金の話でした。でも5年間の答え合わせで、いちばん大きかったのは数字にならないほうです。
購入時ゼロだったゴルフ仲間は、今では毎月一緒に回るグループが複数できました。月例競技に出て、ハンディキャップが更新されて、スコアは120から83まで来ました。ラウンドしない日も練習グリーンが使えます。270万円で買ったのは割引券ではなく、「通い続ける理由」だったのだと、今は思っています。
この数字にならない価値については、前編の記事で詳しく書きました。FIRE後にいちばん枯渇しやすい「予定と仲間」を、退職前に作れたことが、私にとって最大のリターンです。
で、あなたは買うべきか?
5年間の経験から、判断基準をまとめます。
| こんな人は | 判定 |
|---|---|
| 月2回以上、確実に通える | ◎ 元が取れる。検討の価値あり |
| 家や職場からコースが近い | ◎ 通う回数が自然と増える |
| 競技やハンディキャップに興味がある | ◎ 会員だけの世界が開ける |
| いろんなコースを回りたい派 | △ ビジターのほうが自由 |
| 年に数回しか行かない | × 高配当株を買うほうが確実 |
要するに「回数がすべて」です。金額の大きさに目が行きがちですが、本当に問うべきは自分のカレンダーのほうでした。
次の夢:配当で、次の会員権を買う

最後に、ひとつ夢の話を。FIREを果たしたら、憧れのコースの会員権をもう1枚買いたいと思っています。そのときの資金は、高配当株の配当で払うつもりです。
株の配当で、利回り15%の「通い続ける理由」を買う。配当が、次の配当を生む資産を買ってくれる。資産形成とゴルフを両方続けてきた人間にとって、これ以上気持ちのいいお金の使い方を、私はまだ思いつきません。
※本記事はゴルフ会員権の購入を推奨するものではありません。相場・料金・制度はコースにより大きく異なります。検討の際は必ず最新の情報をご確認ください。


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