先日、1年分の家計簿から、ゴルフ関連の支出だけを拾い出してみました。プレー代、年会費、道具、練習場、遠征の前泊。年間52ラウンドともなると、なかなかの項目数になります。
集計して面白かったのは、金額そのものより、お金の「出ていき方」にはっきりした型があったことです。毎回出ていくもの、年に一度どんと来るもの、気づかないうちに積み上がるもの。同じゴルフ代でも、性質がまるで違います。

今回はその「型」の話です。構造が分かるとゴルフ代との付き合い方が変わります。何にお金が消え、どこが削れて、どこは削らなくていいのか。順番に見ていきます。
ゴルフ費用は「5つの箱」でできている
1年分の家計簿からゴルフ関連の支出を拾うと、きれいに5つに分かれます。
- ① プレー代:ラウンドのたびに出ていく変動費。回数×単価で決まる、いちばん大きな箱
- ② 年会費:ホームコースの会員としての固定費。ラウンドしてもしなくても出ていく
- ③ 道具:クラブ、ボール、ウェア、シューズ。不定期にドカンと来る特別費
- ④ 練習:練習場のボール代。地味に積み上がる箱
- ⑤ 遠征・前泊:早朝スタートに間に合わせるためのホテル代と高速代。ゴルフ費用だと認識されにくい隠れた箱
ポイントは、この5つの性質がバラバラなことです。①と④は回数に比例する変動費、②は固定費、③は衝動に左右される特別費、⑤は工夫の余地が大きい準変動費。「ゴルフ代を見直す」と一言で言っても、どの箱に手を入れるかで話がまったく変わります。
思考実験:1打いくら?

金額を伏せる代わりに、誰でも自分の数字で計算できる「ものさし」を置いておきます。
仮に、1ラウンドの費用を1万円とします(平日のセルフプレーなら現実的な水準です)。年52ラウンドなら52万円。スコアが平均95打だとすると、52週×95打で年間約5,000打。つまり1打あたり、およそ100円です。
ナイスショットも100円。チョロも100円。OBを打ち直せば、その1打も100円。3パットの3打目も、きっちり100円かかっています。こう考えると、練習場で1球10円のボールを打ち込むことが、いかに割のいい投資かも見えてきます。本番の10分の1の値段で、同じスイングを磨けるのですから。
そしてこの計算には、もう一つの見方があります。1打100円が高いと感じるか、安いと感じるか。私は、朝の澄んだ空気の中で仲間と過ごす5時間がついてくるなら、安いと感じる側です。ここの感じ方こそ、その人にとってのゴルフの価値そのものだと思います。
コスパの分水嶺は「会員権」だった
5つの箱のうち、①プレー代と②年会費は、実はセットで考える必要があります。以前の記事でも書いたとおり、私はホームコースの会員になっていて、これがゴルフ費用の構造を大きく変えました。
会員はメンバー料金でラウンドでき、月例などの競技にも出られます。年会費という固定費を払う代わりに、1ラウンドの単価が下がる。つまり回数を重ねるほど、1ラウンドあたりの実質コストが下がっていく構造です。年52ラウンドの私の場合、損益分岐点はとうに越えています。逆に言えば、年に数回しか行かない人が会員権を持つと、割高な固定費になります。回数がすべてを決める。ここはジムの会員権と同じ理屈です。
⑤の遠征・前泊は、いちばん工夫が効く箱です。前泊はビジネスホテルで十分ですし、そもそも「近くに住む」という最終手段もあります。実は住み替えを考え始めた理由の半分はこれで、その話はFIRE準備コラムに書きました。
ゴルフをやめれば、FIREは早まるのか

お金のブログとして、この問いからは逃げられません。答えは「イエス」です。年間のゴルフ費用をそのまま高配当株に回せば、FIRE達成は確実に早まります。複利で増える分まで考えれば、その差は年数にして小さくないでしょう。
それでも私はゴルフを削りません。理由は2つあります。
1つ目は、ゴルフはFIRE後の人生の主役だからです。ゴルフを削ってFIREを早めるのは、旅行を楽しみに貯金しながら、旅行をやめるようなもの。手段と目的が入れ替わっています。私のFIREは「ゴルフ中心の生活を手に入れるため」のFIREなので、ここを削ったら計画そのものが空っぽになります。
2つ目は、健康と人間関係への投資でもあるからです。1ラウンドで1万歩以上歩き、月例に出れば新しい出会いがある。FIRE後にいちばん枯渇しやすいのは、お金ではなく「予定と仲間」だと言われます。ゴルフはその両方を運んできてくれる。健康資産の記事で書いた考え方の延長です。
だから私の結論は、「削る」ではなく「賄う」です。高配当株の配当を育てて、いずれ配当収入がゴルフ代のスポンサーになってくれる状態を目指す。株を売らずに、配当だけで趣味が回る。それができたら、1打100円の重さは消えて、純粋にゴルフだけが残ります。
まとめ:金額より「納得の構造」

- ゴルフ費用は「プレー代・年会費・道具・練習・遠征」の5つの箱。性質が違うので、見直すなら箱ごとに
- 1ラウンド1万円・年52ラウンド・平均95打なら、1打およそ100円。自分の数字で計算してみる価値あり
- 回数が多いなら会員権が分水嶺。固定費を払って変動費を下げる構造
- ゴルフを削ればFIREは早まる。でも削らず、配当で賄う道を選ぶ
趣味のお金は、金額の大小より「自分の中で構造に納得できているか」がすべてだと思います。私はこの構造に納得して、今日も朝のスタートに向かいます。
来年の年間総括では、ラウンド数と一緒に「1打あたりの満足度」も振り返れたら面白いかもしれません。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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